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ヤクルト時代の大杉勝男氏は中距離打者ではない。    「大砲とはいえないが長距離砲」

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別冊宝島 「王・長嶋だけがスターじゃない」 の書籍の選手紹介2番目(に
大杉勝男選手が紹介されており、その記事の中に

「セリーグ在籍9年(規定打数到達7年)で、打率3割5回、本塁打30本以上は2回。中距離打者になっている」

と記載されていました。


大砲・大杉勝男 


というイメージ(世間でも言われてはいる)が強いだけに
「本当に中距離打者?」と疑ってしまいました。


本当に中距離打者なんでしょうか?


気になったので、調べてみました。



大杉勝男選手のセ時代9年の平均打撃成績


打率0.294 22本 76打点


ここだけをみると
打率も高くて、本塁打も残せ、チャンスにも強い

所謂

張本勲選手に近いタイプ

なのかな? と思います。

張本勲選手は23年の実働で

打率0.319 22本 73打点

ですからね。 打率も近いし、本塁打平均値も同じです。

しかし、ここだけを見るわけには行かないので
様々と調べてみます。


3599打数
1057安打
199本塁打(
本塁打率18
688打点(打点率0.191)
348長打
1811塁打
長打率0.503
打率0.294
  



びっくりしたのは、本塁打率が18と極めて低い(優秀である)こと。
本塁打率を見る限り、ぜんぜん中距離打者どころではなく
本塁打打者の値を維持しています。(本塁打率は低いほど良い)

もうここだけでよいと思いますね。


本塁打率18ですよ。
ホームラン打者です。
本塁打率18は、長嶋茂雄(18.2)や、張本勲(19.1)、土井正博(18.6)といった、名だたる強打者たちよりも優秀です。


本塁打率18で中距離打者なら
20以上はもう短距離打者ですね。


ゴキブリイチローのオリックス時代は確か、本塁打率31でしたのでゴキブリどころか、ゴミクズレベルでしょう。


長打率も0.503と5割を超えていますが
長打率の問題点は

「内野安打でも長打率はあがる」

ということなので、ここはIsopというセイバーを使って調べてみます。

Isopは 長打率から打率を引いた値ですので

0.503-0.294=Isop0.209



2を超えているので、十分長距離打者の範疇でしょう。

2を切っていたら、ホームランも十分狙える中距離打者なのかな・・・と悩むところですが。



因みに、ゴキブリイチローのオリックス時代のIsopは0.169です。


この0.169の値でさえ、長打が打てたんだ とか持ち上げられて言われているんです(笑)
大杉選手の0.209で中距離打者なら、0.169はミジンコでしょう。


でしょ??


はい

続いて長打数をみてみます。長打数は348本
長打が出る確率は 長打数/打数で調べると、10%

確か、大杉選手の19年の通算のそれは
10.4%なので、ほぼヤクルト時代も、通算の推移を維持していることになりますね。


それと、長打が安打全体の何%を占めているかも見てみます。

長打数/安打数で見ると、33%

大杉選手の19年の通算のそれは36%
ヤクルト時代は多少単打が多いということになりますが
それでも33%は長打が占めているのは十分評価に値するでしょう。


それに極めつけは
本塁打が長打数を占める割合です。

199/348 により57%

大杉選手の19年通算のそれは60%なので
ほぼ許容範囲の能力維持でしょう。


結論としては


ヤクルト時代は、パリーグ時代よりペースを落としているだけで
19年の通算水準の範囲内であると言えるということです。




ヤクルト時代の大杉選手を中距離打者というのであれば


大杉勝男選手自体を中距離打者と言うのと変わらない
ということになりますね。


そもそも


日本のプロ野球で7000打数以上を消化して
本塁打率16未満を維持しているのは、大杉氏を含めて
7人しか存在していません。


http://ameblo.jp/miumalovely/entry-11887345251.html



そんな豪打者を
「中距離打者」って言いますか??



まとめると


1・・・年平均22本で、しかも本塁打率18と、十分ホームランバッターの領域にいる。(大砲とはいえないかもしれない)

2・・・Isopは0.200を超えている



3・・・長打ペース(割合)は19年通算とそこまで変わらない。





「ヤクルト時代の大杉は、中距離打者だ」

というのは大きな間違いで

30本塁打が2回しかないということによる表面上の把握から中距離打者 と錯覚してしまっているのだろうと思います。


確かに東映時代の大杉選手は、6年連続30本、3年連続40本と
当時ボールが飛ばなかった時代において、ホームランを量産できる数少ない選手でした。


その当時の彼を基準におくと
確かに、ヤクルト時代の「ホームラン30本が2回しかない」というのは、大杉選手個人の力からすると、物足りないかもしれません。


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