ちょっと英語の記事を綴っていく。
日本人にとって英語で難しいのは
1・・冠詞
2・・前置詞
だと言われる。大筋、これに対しては間違いないと思うし、オレも賛成だ。
以下の表現でどれが適切か
考えてみよう。(全部小文字で書いているのでご了承を)
「雨が降ってきたら窓を閉めてね」
1・・・in case of rain pray close a window.
2・・・in case of rain pray close the window.
3・・・in case of rain pray close windows.
4・・・in case of rain pray close the windows.
どれが適切かわかりますか??
解説してみる。
1・・・冠詞a付属の単数形。
冠詞のaは、「不特定多数」を示す。基本英語で示される冠詞のaは「不特定多数」であると抑えよう。a≠1つ である。この場合1を選ぶと、 「どの窓でも良いから閉めてね」 というニュアンスになり、非常におかしい。
よって1は不適合。
2・・・定冠詞the付属の単数形
定冠詞theは「特定既知」を示す冠詞。だからこの場合閉める窓が限定され、1箇所であることもわかる。 家の状況次第ではあるが、閉める窓を1箇所で限定するということはまず無い。よほどの犬小屋レベルの家で無い限り、2枚3枚4枚とある。(ただ、平屋で窓が1箇所・1枚しかない=誰もすぐ目に付くのであれば、2は問題ないが)
よって2も不適合。
3・・・冠詞無しの複数形
複数形はそもそも2つ以上の場合。しかも限定もしていない。なので、この場合、窓2箇所を閉めたらノルマクリア。じゃあ、4箇所窓があったら?? 2箇所閉めても、残り2箇所から雨が入る可能性があるので、表現としておかしい。
よって3も不適合。
4・・・定冠詞the付属の複数形
窓を複数扱いで限定している。 要は、閉めなければならない家の窓=開いている家の窓(複数)をすべて閉めろというニュアンスになる。 複数を限定するので「開いているすべての窓」と相手に伝える意味になる。 all the windowsと回りくどく言う人(日本人)がいるが、あまり英語的ではない。
4が適合。
冠詞をつけるかつけないか、複数か
こういう細かな説明は学校ではなかなか教えてくれない。
文法上、1~4すべて問題ない。
だからどの表現でも試験(入試)では○が下される。
しかし、相手にキチンと正しく通じるかを細かく見たら
1~3は×を下す内容。 4が正解。
次に前置詞の使い方。
「~へ」「~に」
という前置詞は
to
at
が代表的だ。
じゃあ、次の日本語を英語にしてみると
「月に向かって打て」
1・・hit a ball to the moon.
2・・hit a ball at the moon.
どちらが正確だと思います??
どちらも
「月に向かって(ボールを)打て」
で通じます。文法上の間違いはありません。
日本人(同士)には通用するでしょう。
しかし、ニュアンスが全く違う。
前置詞toは前の記事のとおりで
方向を示す前置詞であって
最終目的地に、どこにも寄らずに一直線に向かう
と言う意味なんです。
だから1の場合はニュアンスとして
「月に向かって(その方向へ一直線にめがけて)打て」
と言う、カッコ内を加えた表現になります。
2の表現は前置詞atの場合。
前置詞atは「一点」「場所」を示す前置詞。
広い場所の中の一点という意味ですわ。
だからこの場合、方向を示す意味は無いので
「月に(ボールを)届かせろ・実際に放り込め」
という意味になる。
物理的に40万キロ弱の距離の月にボールを放り込むことなんて無理な話ですから
この場合、1が適切な「~へ」「~に」の使い方ということです。
学校の英語はここまで細かく見てないので
別に2で書いていても○はもらえます。
(何度も書くように、文法上の間違いはないから)