2018年度から小学校5年で英語の本格導入が始まるそうだ。
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6224922
コレに関して
「時期尚早」
「無味乾燥」
ということを声を大にして呈したい。
そもそも、ロクに国語も出来ない(完成していない)小5即ち10歳~11歳程度の年齢の時期に、別国語を強制的に受講させる行為が
時期尚早であり、無味乾燥である。
「早ければ早いほど良い」
と思っているなら大間違いだ。
団塊の世代と言われる、激動の時代を走りぬけた年代の方々さえも
国語即ち日本語には非常に苦労され、的確に場に応じた使い分けをすることには
非常に辛苦を伴っておられる。
勿論、オレも現在は予備校で言語(英語)を教える身であるが
日本語の使い方には未だに難しさを覚えるし、全く以て完璧でも褒められるものでもない。
日本人はあれほど長く英語を勉強しながら
英語のレベルが低い(身につく速度が遅い)と言われる。そしてそれは事実であるし、間違いのないことだ。
日本人の英語のレベルが非常に低い理由は簡単なのだよ。
そしてその理由・理屈はなるべくして、起こるべくして起こっている。
以下、4つ
1つ
試験に通過させる(通過する)目的に終わってしまう(その目的にカリキュラムになる)。
また、開講する側がそのカリキュラムを無意識にもしくは意図的に組んでしまう
2つ
強制的に受講させるシステム、試験に通るための開講システムのため、受講生たちの興味を惹かずただ、「試験に通るため」という一方通行で終わり、受講生(生徒たち)もその目的・ライン=試験に合格 を果たせば、英語を放棄してしまう。
3つ
英語英語と偉そうに「言語」のように扱っているが、内情は「言語」ではなく「受験」の方便である現実
4つ
消費目的の勉強ではなく、投資目的の勉強で終わっている。
この現実を鑑みると
日本の言語教育システムは
指導年齢、指導時期を早くすれば尚良いという幼稚園児が考えそうな文部科学省の短絡的な思考では解決しない
と言うことは良く分かる。
では、どうすればよいのか??
言語(他国語)を選択科目にし
カリキュラムを受験指導のものではなく「実戦で活かせる」「議論を交わせる武器にする」実践的手段として捉え、指導する。
こうすることにより
1・本当にその言語を学びたいものだけが集い
2・受験指導、受験目的ではない、本当にその言語を活かして仕事がしたい、生活したいという真のプロフェッショナルを目指そうとする受講者が集う
現在の強制的な受講システムでは
勉強したくないものが集うため(混じるため)どうしても分布にばらつきがあり
またカリキュラムが受験一辺倒のため、どうしてもやる気も興味も削がれる。
文部科学省は幼稚園児レベルの
小5から という短絡的な行動をする前に、カリキュラムのあり方、言語に対する今日の日本の教育のあり方を根本的に見直すほうが先だ。