先ほど、コメントで書いたとおり
元カープの北別府と黒田の比較記事です。
結論は題目に書いているのですが
数字に興味があり、時間が有る人はどうぞ。
北別府と黒田の主たる投手成績(数字)から
投手能力を客観的にかつ、理論的に読み取りたいと思います。
1・・登板数
2・・先発登板数
3・・完投数
4・・勝利数
5・・敗戦数
6・・投球回数(投球イニング数)
7・・被安打数
8・・被本塁打数
9・・奪三振数
10・・自責点
11・・終身防御率
では行きます。
●北別府
1・・515
2・・460
3・・135
4・・213
5・・141
6・・3113
7・・3255
8・・380
9・・1757
10・・1268
11・・3.67
●黒田
1・・321
2・・294
3・・76
4・・124
5・・105
6・・2021
7・・2016
8・・204
9・・1461
10・・797
11・・3.55
1は先発、中継ぎ、抑えすべて込みの登板数です。
北別府は年平均27登板。黒田は24登板。
北別府のほうが登板が多いです。
2は先発登板。
北別府は年平均24先発 黒田は22登板。
先発も北別府のほうが多いですが、先発割合は北別府が89%に対し黒田が91%と黒田のほうが先発での登板割合が僅かながら多いことがわかります。
多いのですが・・・ 3、4、5を見ると、先発登板率が多いだけで黒田は先発として(能力が)そうでもないことが浮き彫りになります。
3は完投数。
先発登板460の北別府は135完投ですので、完投率29%。
しかし、黒田は先発率91%と北別府より2%多いのですが、294先発登板に76完投と、完投率は25.8%と北別府より劣ってます。 やはり「スタミナ」「投げぬく能力」「先発投手としてのゲームの組み立て方」「投球術」は北別府のほうが上なのでしょう。ここは間違いない事実だと思います。 以下の4、5でもそれは証明できます。
4は勝利数。
北別府は213勝。黒田は124勝。
両者とも先発登板が殆どなので、ここは先発登板何試合で1勝をもたらせられるかをみます。 北別府は460先発に213勝なので2.1試合に1勝のペースです。
対して黒田は294先発に124勝なので2.4試合に1勝のペース。
北別府のほうが先発としてゲームも組み立てられ、早くチームに勝ちをつけることが出来ると判断も出来ます。
5は敗戦数。
北別府は135敗。黒田は105敗。
ここも4と同じように先発登板何試合で1敗をチームに与えてしまうかを見ます。
北別府は3.4試合に1敗。 対して黒田は2.8試合に1敗。
黒田のほうが圧倒的に負けが早いです。 と同時に、こういうこともわかりました。
黒田は1勝をもたらすペース(2.4)と、1敗をもたらすペース(2.8)がほぼ同時です。
ということは、それだけ貯金をチームに与えられない先発ということが言えます。
早く言えば1勝すると直ちに1敗してしまう先発。
だから先ほど(3の欄で)指摘しました。
『やはり「スタミナ」「投げぬく能力」「先発投手としてのゲームの組み立て方」「投球術」は北別府のほうが上なのでしょう。』
と。
黒田はそれの能力が乏しいから貯金できにくい投手であって
完投も出来ない投手でもあった
これは客観的数値上の事実から
間違いないことです(だれが「違う」と感情的に反論しても数字は嘘をつかない)
さあ、続いて6。
6は投球回数(イニング)。
北別府は3113投球回数。 黒田は2021投球回数。
北別府は年間163投球回数。 黒田は154投球回数。
北別府のほうが年間平均では投球回数が多いです。
7は被安打数。
北別府は3255被安打。 黒田は2016被安打。
6と照らし合わせて、1イニングに安打何本を打たれるかを見てみます。
北別府は1.04で1を超えています。なので
北別府は1イニングに確実に1本は何かしらのヒット(単打、二塁打、三塁打、本塁打のいずれか)を打たれていることになります。
反対に黒田は0.997 僅かに1を切っており、確実に1安打は打たれることを避けられてはいますが、まあ1.04と0.997は似たり寄ったりの差かもしれません。0.7%(1000分の7)ですからね。そこを「大きな差が有る」と吹聴するバカがこの世にどれだけいるか。オレは全くと言ってよいほど差は無いと思ってます。
8は被本塁打数。
北別府は380被本塁打。黒田は204被本塁打。
6と7で照らし合わせて見ます。
北別府は3113投球回数で380被本塁打なので8イニングで1発を浴びています。
黒田は2021投球回数で204被本塁打なので10イニングで1発を浴びています。
北別府は3255被安打で380被本塁打なので、被安打の11.6%が被本塁打。
黒田は2016被安打で204被本塁打なので、被安打の10.1%が被本塁打。
本塁打を打たれるペース、被本塁打が含まれる割合は北別府が早く、そして多いですね。
ただ・・・10の自責点と最後の11の防御率で
面白い結果として覆るのですが・・。
9は奪三振数。
北別府は1757 黒田は1461
投球回数で見ると。奪三振率で見ると良いのですが、ここは
何イニングで1つの三振を奪えるかを見ます。
北別府は1.7で黒田は1.4
黒田のほうが若干早いペースです。
10は自責点。
北別府は1268自責点。黒田は797自責点。
自責点は「自分の投球のミスで相手に点を与えた場合」なので失点ではなく、この自責点を判断にします。
1、6、7で照らし合わせてみます。
北別府は・・
●1登板で2.4自責点
●2.45投球回で1自責点
●2.6被安打で1自責点
黒田は・・
●1登板で2.5自責点
●2.53投球回で1自責点
●2.5被安打で1自責点
そして11の防御率は
北別府3.67
黒田3.55
で、先ほど書いた面白い結果というのは
10の欄ではじき出された数値。
考察です。
1登板辺りの自責点、そして少ない被安打で1点を取られるペースは
黒田が高いんです。そして被本塁打が北別府より少ない。(2イニング遅く被本塁打を浴びる。これは大きい)
反対に北別府はその逆です。
と言うことは以下のことが言えるんです。
黒田は被本塁打が北別府より2イニングも遅いのに点を取られるペースが若干早い。そして北別府より少ない被安打で1点を失っているペース。
恐らく、黒田は本塁打での失点は勿論だが、それ以上にランナーをためて、痛烈な長打(本塁打は勿論だがそれ以外の長打)で点を失っていた と言うことが事実上いえると言うこと。(それは北別府もあったのだろうが、北別府よりも遥かに多かったのだろう)
だから先ほど書いた
『「スタミナ」「投げぬく能力」「先発投手としてのゲームの組み立て方」「投球術」は北別府のほうが上なのでしょう。』という指摘はやはり正しいのだということです。
だってそうでしょう。
北別府はあそこまで本塁打を打たれながら
防御率は黒田とほとんど変わりません。 本塁打での失点は黒田以上にあったはずです。
だって380被本塁打と204被本塁打ですから。おまけに2イニングも被本塁打ペースが違う。
ということは北別府はランナーをためても
巧みな投球術で走者一掃の痛打をそこまで許さなかった(黒田よりも、塁上にランナーがいるときに連打、失点を許さなかった)
ということでしょう。
もし、北別府がそうじゃないのであれば
黒田と終身防御率は殆ど同じにはなってはいないはずですから。
もっと北別府は終身防御率は悪くなっていてもおかしくないです。
やはり総合的に
北別府のほうが投手として先発投手として、黒田よりも優れていたのは
数値上間違いない事実だと言うことです。