1980年の大杉勝男氏は
前年のスランプから持ち直し
425打数
128安打
打率0.301
21本塁打
82打点
と言う成績を残し、スランプを見事に脱出した年となりました。
しかし、手元の資料を見てみると
大杉勝男氏は前年のスランプがあったためか開幕から、6月7日の巨人戦までずっと6番を打たされ、かなりノーヒットが目立つ試合が目に付きました。
ここで興味があったので
1980年の大杉氏の
1・・・6月7日までの6番での打撃成績
2・・・6月8日の4番復帰からシーズン終了までの打撃成績
を調べてみました。
1・・・142打数 37安打 6本 28打点
打率0.261 本塁打率23.6 打点率0.197
やはりノーヒットが目立ったのは気のせいではなく
特に4月の月間打率は60打数13安打 0.216と前年のスランプを引きずっているかのような惨憺たるものでした。 142打数で6本 と今までの勢いに翳りも見られています。ただ、やはり大杉。ここぞでは異常に強かったのでしょう。打点能力は0.197と勝負強さは健在でした。
次に、4番に復帰してからシーズン終了までの打撃成績です。
2・・・283打数 91安打 15本 53打点
打率0.322 本塁打率18.8 打点率0.187
6番を打たされ続けていた4月~6月初頭の状況とは一転。
驚異的に打っていることが証明できます。
打率が一気に急上昇し、本塁打を打つペースも18.8と格段に良くなってます。
点を取るペースは若干落ちてはいますが、それでも0.187と高いレベルを維持しています。
やはり大杉勝男と言う打者は
4番打者が性に合っていたのかもしれません。
4番打者 ということで
その重責を自分の力に変え
本領を発揮した
そんな感じでしょうか。
そういえば、大杉勝男という打者は
大舞台に強く、チャンスにも一際異常な力を発揮する打者でした。
サヨナラ安打シーズン5本の日本記録
サヨナラ本塁打シーズン3本のパリーグ記録
シーズン15犠飛の日本記録
ここぞで一気に点をもぎ取る
点差をひっくり返す
そういうプレッシャーや大舞台に強かったのも結果出ているので
もしかしたら、大杉と言う打者は、重責を力に変えて自分の尻をたたいていた。
そういう野球人生を歩んでいたのではないでしょうか。