昨日から早朝に掛けて、イチローに関するコメントが相次ぎ
返答したのですが、コメントによると、メジャー時代のイチローは
「出塁するという役割の先頭打者で考えると、出塁率0.356は十分に役割を果たした一流だ」
というものでした。
オレは初耳だったんですがね
メジャーリーグで先頭打者の出塁率0.356が一流だということ。
オレはハッキリ言って、以下の捉え方です。
「メジャー時代のイチローは、先頭打者の役割を果たしているとは言えない。打率0.314なのに、出塁率自体は0.356しか上がっていない。四球による出塁は0.040程度の上積みしかない。ということは、イチローの出塁は四球による出塁が殆ど無く、バットを振っての出塁しか幅が無い。なので、イチローは出塁と言うことに至ると、『かなり出塁の選択が狭まれた先頭打者』でもあって先頭打者の役割を果たしているとは言えない」
コメントでも書いたのですが、日本のプロ野球で
「四球を選べない早打ちの打者」 として、豪打者の大杉勝男氏がいます。
彼は打率0.287と、0.300近い打率を残しています。
そして出塁率は0.350を記録しています。
大杉氏は四球による出塁は0.070程度の上積みがあり
そこそこ四球による出塁は出来ていることになります。
しかし、なぜか巷の評価は上記の通りで
「大杉は四球が少なく早打ちで、出塁率が低い」
というもので、その評価はなぜか今でも変わっていません。
大杉氏の場合は4番打者で、どうしてもクリンアップの後ろは打線が弱いので
以前にも指摘したと思いますが
「オレが四球を選んでも、打撃が弱い後ろが還してくれる打撃をする可能性は低い。なら、オレがホームランを打って自分が生還するほうが確率的には良い」
と判断していた可能性が十分考えられます。(大杉氏がそう言う発言をしていた事実は無いですが、状況を全て踏まえていけば、考えていた可能性は充分ある)
なぜかというと、大杉氏が在籍していた球団は弱小球団で
大杉氏の前は張本勲や若松勉といった出塁が多い打者だったのですが
大杉氏の後ろはかなり打者が弱く、強打者は居座っていなかったからです。
東映時代は勿論、ヤクルト時代も77年、78年のマニエルが居たとき以外はかなり大杉氏の後ろは脆かったです。杉浦が覚醒しだしたのは、大杉氏が辞めた後でしたしね。
確かに、そういう状態で、四球を選んで出塁していたら
なかなか自分はホームインできないでしょうね。
大杉氏のような状況であれば早打ちに意識が向かうことは仕方が無いものとして理解できるし、それはあくまでもチーム状況によるものなので大杉氏の選球眼が悪いということは言えないのですが、イチローの場合はそういうことは言えないんです。
説明します。
イチローは、先頭打者であって、クリンアップではありません。先頭打者の後ろは2番打者がおり3番、4番、5番とクリンアップが続きます。当たり前ですが、2番はさておき、クリンアップは当然のことながら、先頭打者よりも打撃が強力です。イチローが大杉氏のように 「オレの後ろは打線が弱い。俺が出塁しても・・」という意識を持つこと自体が不自然です。 それなりの打撃能力があるからクリンアップを張っているんですからね。なので、イチローの四球が選べないのは、イチローがただ悪球を見極められない、選球眼の悪い打者であるだけの、ただの早打ち打者 ということが導けられます。
イチローのメジャー時代の打率は0.314で出塁率は0.356
四球による上積みは0.040程度。 四球選択率は5.8%です。
ここを基準に
クビになった(契約球団が無く任意引退した)他の先頭打者たちと比較して見ます。
●ショーン・フィギンズ
打率0.277 出塁率0.349
四球による上積みは0.070程度。 四球選択率は10%
●フアン・ピエール
打率0.295 出塁率0.343
四球による上積みは0.050程度。 四球選択率は5.6%
イチローは数値的に
フアン・ピエールレベルの先頭打者
ということがわかります。
フアンピエールとイチローの打撃成績を見るとこの両者はかなり似通ってます。
●イチロー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%AD%E3%83%BC
●ピエール
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%94%E3%82%A8%E3%83%BC%E3%83%AB
・通算打率が近い
・シングルヒットばかり
・本塁打が打てない(長打そのものが少ない)
・四球が選べない
・長打能力が無い
・バットで点が取れない
・盗塁は多い
イチローを先頭打者で崇めるなら
フアンピエールも同様に崇められないとおかしいです。
ハッキリ言って
イチローが先頭打者として「どういうことをしても出塁して生還しよう」という意識があったということは
天地ひっくり返っても、まず無いということと、イチローが1流打者と言うことは同じく天地ひっくり返ってもまず無いということです。
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メジャー時代のイチローは先頭打者の役割を果たしている打者か? 「果たしていない」
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