プロ野球歴代打点率(7000打席以上 打点数÷打席数)トップ20を見てみます。
以下のデータは自ら算出したものです。(無断転載禁止)
左から
順位、名前、打点数、打席、打点率、本塁打率です。
1・・・*王 貞治2170 11866 0.183 11
2・・・大杉 勝男1507 8660 0.174 16
3・・・落合 博満1564 9250 0.169 15
4・・・野村 克也1988 11970 0.166 16
5・・・長嶋 茂雄1522 9201 0.165 19
6・・・門田 博光1678 10304 0.163 16
7・・・清原 和博 1530 9428 0.162 15
8・・・加藤 英司1268 7909 0.160 20
9・・・山本 浩二1475 9409 0.157 15
9・・・川上 哲治1319 8424 0.157 41
11・・・張本 勲 1676 11122 0.151 19
12・・江藤 慎一1189 80470.148 19
13・・青田 昇 1034 70500.147 25
14・・山内 一弘1286 8887 0.145 19
14・・秋山 幸二1312 90630.145 19
16・・土井 正博1400 9853 0.143 19
16・・松原 誠 1180 82970.143 23
18・・衣笠 祥雄1448 10634 0.136 19
19・・大島 康徳1234 9227 0.134 21
20・・有藤 道世1061 81490.130 21
1位に 世界のホームラン王 王
やはり、王貞治って凄いのね・・・
単純計算、打点の40%以上をホームランで飾っています。
打点の40%をホームランですよ?
どんな屈指のホームランバッターでも30%台でしょう。
2位に 超豪打者 大杉
大杉さんもやっぱり何だかんだで凄いバッターだったんですね。
ヤクルトの監督をしていた広岡氏がかつて言っていましたね。
「非常にパワーがあって、頼りがいのあるバッターでしたね」
データを見る限り、間違って無いですね。
3位に 3冠3度の天才 落合
4位に 豪打を誇る史上最高のキャッチャー 野村
5位に 燃える男 長嶋
と続きます。
7000打席に絞れば
打点率が.170を超える打者は
王貞治
大杉勝男
この2人しか存在しません(汗)
日本プロ野球で
「無類の勝負強さを保持した打者」は
この2人と限定しても良いかと思われます。
あの落合をもってしても
0.169で0.170には届いていません。
それはまあ、置いていて
打点率20位までの打者をみてみると、軒並み、本塁打率が10台の
屈指のホームランバッターが並びます。
20位までに、本塁打率10台は14人で70%も占めています。
ここで、吃驚したのが
10位に、戦前の巨人で活躍した、川上哲治。
本塁打率41 と極めて悪いのに、打点率が非常に良い。山本浩二と並んでいます。
彼の成績を見ると
ホームランが一桁なのに、打点が70~90ある年もあり
ホームランが打てなくても、自分の勝負強さ次第で、打点はつく(ランナーは還せる)
ということが証明されている格好になります。
もし、川上哲治氏に、ホームランをあと100本上積みできる力があれば
打点率は、恐らくもっと向上していたことでしょう。
単純計算で、現在の打席数でホームラン100本上積みできていたと仮定し
それが総てソロだとして打点率を計算してみると・・・
0.168
順位を一気に上げて歴代4位に躍り出ます。
ある意味、川上哲治は
歴代最高峰の勝負強さを備えた部類かもしれませんね。
ただ、本塁打が打てない打者だったのは事実。
時代が時代とはいえ本塁打率41という現実を直視すると
やはり川上はイチローと同じ打率だけの打者
という判断を下しても間違いではないかもしれません。ただし、イチローと違うところは、勝負強さがあったということですかね。
川上哲治は、打撃の神様という異名をとっていましたが
神様というほどの持ち上げるレベルではないと思います。川上レベルを持ち上げるなら、当時の藤村富美男、大下弘辺りを持ち上げたほうがマシなように思います。
というのも
打者というのは
打率を残せて
本塁打が打てて
打点が残せる
この3つを備えて、はじめて「一流の打者と呼べる」からです。
川上には本塁打を打つ能力が著しく欠けていた。
この時点で、打者としては穴があるのは間違いない。
そこを度外視して「神様」と持ち上げる行為は
客観的に判断して、軽率だというのが当方の指摘です。(川上哲治に関しては、また記事で綴ります)
12位以下を見ると
また本塁打率10台のバッターが続き、20位に近づくにつれ
本塁打率20台が続出し始めてきます。
上記のデータを見てみると
川上哲治氏は、ちょっと例外で置いておいて
基本的に、打点率と本塁打率の関係から
本塁打が打てれば(本塁打率が良ければ)、打点も伸びる(打点率も良い)
ということは、言えましょう。
逆に
本塁打が打てなければ(本塁打率が悪ければ)、打点も伸びない(打点率も悪い)
ということも言えると思います。
だってそうですよ。
ゴキブリイチローのそれをみてみましょうか??
ゴキブリイチロー
4098打席 529打点 打点率0.129 本塁打率31(日本時代)
9663打席 717打点 打点率0.074 本塁打率80(メジャー時代)
日本時代は
本塁打率が31(勿論、良くない)の割りに、打点率は0.129と、元ロッテの有藤氏よりちょっと劣る程度のレベルでしたが、メジャー時代は本塁打率も日本の倍以上に悪く、それに比例して、打点率も極悪です。
本塁打率が半分以上下がっていると同時に
打点率も、約半分下がっています。
やはり
本塁打は言うに及ばず
打点もその打者の能力なんです。
↧
日本プロ野球で無類の勝負強さを保持した打者は二人 「王貞治と大杉勝男」
↧