過去に、大杉勝男氏の以下の記事を綴ったことがあります。
http://ameblo.jp/miumalovely/entry-11727866666.html
「大杉勝男は歳を食っても、病に蝕まれても、打棒は衰えてなかった」
大杉勝男氏は1983年 38歳で引退されますが
1981年の36歳を皮切りに、本塁打を打つペースに納得がいかなかったのか
37歳、38歳と驚異的に本塁打を伸ばしている結果が出ています。
以下
1980年 35歳 打率0.301 本塁打率20.2
1981年 36歳 打率0.343(↑) 本塁打率20.7(↓)
1982年 37歳 打率0.282(↓) 本塁打率17.5(↑)
1983年 38歳 打率0.261(↓) 本塁打率15.3(↑)
驚異的に本塁打を打つ能力を伸ばしているのですが
その代償からか、緩やかに打率は落ちています。
衰えだ と指摘する人もいますが
本当に衰えているなら、本塁打を打つ能力も打率と同様に落ちてくるのではないですか?
大杉氏の場合、そういうことは当てはまってないので
大杉氏はホームランを打とうと思えば
いつでも打てる打者だった。
これは言えるのではないですかね??
また、1980年 王貞治の引退と同時に圧縮バットが禁止されました。
1981年から 圧縮バット禁止の歳に移行しますが
大杉氏の本塁打能力は
上記のデータ通り、ほとんど変わってません。
大杉氏が環境に左右される打者なら
上記のようなデータは出ないはずです。
むしろ、1981年以降のホームランを打つ能力は
1980年より大きく落ちるはずです。
大杉氏が圧縮バットや環境に左右される単純な打者ならね。
ということは、これも言えますね。
大杉氏は圧縮バットも環境の変化も
全く関係なくホームランが打てる打者だった。
ここまでくると
大杉氏は天性のホームランバッターだった
と、断言しても良いのでは無いですかね??
王貞治でも年々、打率とホームランを打つ能力が落ちて引退してます。
ちょっと引退までの3年の成績を見てみましょうか。
1978年 打率0.300 本塁打率11.3
1979年 打率0.285(↓) 本塁打率12.3(↓)
1980年 打率0.236(↓) 本塁打率14.8(↓)
王貞治氏は、打率も本塁打を打つペースも急激に落ちてきています。
これが衰えなのではないですかね?
同じく、落合博満氏が天性のホームランバッターと言っていた
田淵幸一氏の引退までの3年の成績を見てみましょう。
1982年 打率0.218 本塁打率13.6
1983年 打率0.293(↑) 本塁打率10.0(↑)
1984年 打率0.230(↓) 本塁打率20.8(↓)
田淵氏は引退年度の落ち方が異常で
打率も大きく落ちていますが、本塁打を打つペースも10以上落ちてます。
本塁打を打つことに命を燃やしていた田淵氏からしたら
こういう落ち方は耐えられなかったでしょうね。
ついでに(?)山本浩二の3年もみてみます。
1984年 打率0.293 本塁打率13.2
1985年 打率0.288(↓) 本塁打率15.9(↓)
1986年 打率0.276(↓) 本塁打率16.3(↓)
王貞治のように
打率も本塁打を打つペースも落ちています。
山本浩二氏の場合、打撃成績を見ると
決して引退するような打撃成績では無いです。
けれども、打率を残し、本塁打を打つ というデータから見ると
やはり打率も本塁打もごらんのように落ちてきているので
晩節を汚さない良い引き際だったのではないかと思います。
大杉氏を王、田淵、山本3者の落ち方を比較としてみると
大杉氏はちょっと異質な感じもしますし
衰えでもないですね。
先ほども書いたように
本当に衰えているなら
どちらも落ちてくるはずですから。
大杉氏のように、急激に本塁打を打つペースを伸ばしながら引退した日本人バッターは大杉氏以外、誰か居ますかね??
やはりデータ上
「天性のホームランバッター」 というのであれば
大杉氏以外、居ないと思います。
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大杉勝男こそ天性のホームランバッター 「圧縮バットも年齢も環境も無関係」
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