英語の比較級の内容で
1・・no less than
2・・no more than
の2種類が出てきます。
この両者の解釈で混乱する高校生諸君がいる。
オレがかつてK高校で教鞭をとっていたときもそうだったし
前の予備校でも今の予備校でもワンサカいる。
生徒の出来が悪いか
教える側がしっかりしていないかのどちらかだ。
個人的には教師側の問題だと思ってあげたいが
実際、生徒のレベルが低いこともよくあること。
今回、この両者を理論的に解釈する方法を述べたい。
何でもかんでも理論でいけることは無いのだが
これは理論でいける。
1の訳は
「~ほども」「少なくとも~」
2の訳は
「たった~」「~程度」
さあ、何でこういう解釈が出来上がるか。
1のlessに注目するとlessというのは「少ない」ことを示唆する。
そしてnoは全否定だ。
ということは
それより下を全否定する(逆説ではそれより上はいくらでも可能性がある)
ということなので
「~ほども」「少なくとも~」という解釈が出来上がる。
2のmoreも同じ解釈で考えれば良い。
moreは「多い」「より~」ということを示唆する。
そしてnoの全否定を入れると
それより上を全否定する(逆説ではそれより下はいくらでも可能性はある)
なので
「たった~」「~程度」という解釈が出来上がる。
例えば、100円程度 という解釈も
99円の可能性もあれば 90円の可能性もある。
人によれば、80円でも「100円くらい」と判断する人もいよう。
捉えようによれば
その範疇も十分100円程度 だ。
熟語というのは、複数の単語が組み合わさって
別の意味になるものだ。
中にはこのように理論で解釈できるものもあれば
理論では解釈できないものもある(例 make for~ → ~に進む)
なぜそうなるのかを生徒たちに
「あ そうだったのか!」 とわかってもらうように指導するのは
我々教師に役目である。
最近の参考書や教科書は
ただ 「その訳ですよ」「細かいことは気にせず覚えなさい」 ということを
暗黙の了解で示しているが
実は、理論的に意味づけして理解したほうが
人は頭に残りやすい。
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no less than と no more than の理論的な説明 「理論でいける」
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